- 乳がんから命を守る〈ブレスト・アウェアネス〉の理解を深めていただくページです。
- 乳がんが増えている現状を知っていただき、早期発見のため「乳がん検診+セルフチェック」をおすすめしています。
- 乳がんという病気については、当会主催のピンクリボン講演会などで、乳腺専門医のお話を聴くことができます。
乳がんから命を守るため ブレスト・アウェアネス が大切
ブレスト・アウェアネスとは‥日頃から自分の乳房に関心を持つことです。
- 自分の乳房の状態を知るために、日頃から自分の乳房のセルフチェック
- 気をつけなければいけない乳房の変化を知る(しこりや血性の乳頭分泌など)
- 乳房の変化を自覚したら、すぐに医療機関に行く
- 40歳になったら、定期的に乳がん検診を受ける
出典:日本乳癌学会「患者さんのための乳癌診療ガイドライン」
増えている乳がん、でも早期発見・治療なら95%以上が治る ※1
乳がんは年々増え、岩手県でも女性が罹るがんで最も多くなりました(右図)。近年では日本女性9人に1人の割合で生涯のうちに罹るといわれ、他人事ではありません。誰でも乳がんになる可能性があります。多い年代は40代~70代前半です ※3。
しかし、乳がんは早期発見・早期治療なら95%以上の人が治るようになりました。自覚症状のないうちに、検診で早期発見することが大変重要です。
- 出典
- ※1:全国がんセンター協議会10年相対生存率(2004-2007年診断例)
- ※2:全国-国立がん研究センターがん情報サービス
岩手県-岩手県がん登録事業報告書
- ※3:国立がん研究センターがん情報サービス
40歳になったら、乳がん検診を受けましょう
検診で行われる検査にはマンモグラフィ検査や超音波(エコー)検査があり、二つの検査を併用することもあります。市町村や職場で受ける集団検診では、実施団体によって検査項目が異なりますので、確認してください。個人で受ける人間ドック等では、自分で検査項目を選ぶことができます。
マンモグラフィ検査
乳腺専用のX線検査です。板状のプレートで乳房を挟んで圧迫し、少ない被爆線量で乳房組織を撮影します。圧迫の痛みが少しありますが、小さな病変も見つけることができます。
乳腺が発達している若い人では、マンモグラフィで高濃度乳房(乳腺のため白く写る部分が多い状態)のため、病変が見つかりにくいことがあります。高濃度乳房の人には超音波検査の方が乳がんを検出できることが知られています。
超音波(エコー)検査
乳房の表面から超音波を発生する探触子(プローブ)をあてて、その反射画像で乳房内を観察します。X線のように放射線被爆の心配がありませんので、妊娠中でも検査が可能です。痛みもありません。
20歳を過ぎたら、セルフチェック(自己触診)をはじめましょう
月1回、生理が終わるころに、閉経後の方は日にちを決めて行いましょう。
セルフチェックを習慣にすると、1cmくらいのしこりも気づけるようになります。
(早期乳がんとは、がんの大きさが2cm以下で、リンパ節や他の臓器に転移していないもの:病期Ⅰ)
乳がん検診 Q&A
- Q 乳がん検診は、どこで受けられますか?
- A 40歳以上になるとお住まいの市町村から案内がきます。補助があるので個人負担が少なく受診できます。広報などで確認しましょう。また、職場の健康診断で受ける方もいます。個人で受ける場合は、人間ドック等を行っている医療機関にお問い合わせください。
- Q なぜ、マンモグラフィ検査では、乳房を圧迫するのですか? 痛い思いをするのはいやです。
- A 乳房を圧迫し薄く広げると、乳房内部が鮮明に写るので病変を見つけやすく、放射線の被ばく量を抑えることにもなります。乳房圧迫の痛みには個人差がありますが、痛みが強いときには遠慮せずに、担当の技師にお話しください。なお、乳房の張りを感じる生理前を避けて受診するとよいでしょう。
- Q 毎月のセルフチェックで、特にしこりや違和感などはないので、今年は検診には行かなくてもいいですか?
- A ごく初期の乳がんや、しこりとして触れにくいタイプの乳がんもあります。早期発見のためには症状が無くても40歳を過ぎたら2年に1回、定期的に検診を受けることをおすすめします。
- Q 30代です。市町村の検診(40歳以上)が受けられないので不安です。どうしたらいいですか?
- A 先ずは、毎月セルフチェックを行いましょう。 気になるしこりや違和感があるときには、乳腺外科を受診することをおすすめします。 また、個人で人間ドック等を受診し、乳房の検査を受けることもできます。
- Q 乳がん検診は、何歳まで受けた方がいいですか?
- A 近年は、70歳を過ぎても罹る人が増えています。自分で歩けるうちは検診に行きましょう。
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